地震はいつどこで発生するかわかりません。
どんな状況でも、その時どう行動するべきなのかを知っているのか知らないのかが被害を最小限に抑える上でとても重要になります。
それでは、15個の状況に分けて、その時にとるべき行動をご紹介します。
屋内で地震が発生したら?
地震が発生したらどのような状況でどんな行動を取るべきなのかをしっかりと確認しておくようにしましょう。
もしもいま地震が起きたらどう行動するのかというのを考えておくだけで、避難行動そのものが大きく変わってきます。
入浴中
入浴中というのは1日の中で人が最も無防備になる瞬間かもしれませんが、地震は時と場所を選びませんので入浴中に地震が発生することもあります。
まずは脱出出口を確保する必要があります。
まずお風呂のドアを開けてから揺れがおさまるのを待ちます。
お風呂場というのは柱と壁に囲まれているため、家の中でも比較的安全な場所だといえます。
ただし地震が発生したからといって慌てて動き回ってしまうと、足を滑らせて転倒します。
揺れが激しい時には浴槽にしっかりとつかまって様子を見てください。
鏡やガラスが割れている時にはそれらの破片で怪我をしないように十分に注意してください。
映画館やコンサートホール
映画館やコンサートホールといった場所では、何よりもまず落下物に注意しなければなりません。
カバンなどで頭をしっかりと保護して座席の間に出来る限り身を隠すようにしてください。
そのままの状態で揺れが収まるのじっと待ちます。
もしも停電したとしても誘導灯矢非常灯がしっかりと点灯しますので慌てることなく、施設の係員が指示を出すまで待機してください。
指示が出たと同時に多くの人が殺到しパニックになる可能性もありますので、パニックの波に飲まれて怪我をしないよう冷静に行動をしてください。
カラオケボックスやバーなど
カラオケボックスやバーといった閉鎖されている空間で地震に見舞われた場合、まず第一にすることは部屋のドアを開けることです。
ドアを開けたら頭上からの落下物に注意しながら部屋で待機して、従業員から指示が出たら避難を開始します。
地震が発生すると建物自体が歪み、ドアが開かなくなる可能性がありますのでまずドアを開けるのが重要になるんです。
またカラオケボックスやバーなど小規模な店舗の場合には避難誘導灯を設置していない場合もありますので、必ず避難誘導灯が設置されているのかを最初に確認しておき、万が一の時にはどう動けば良いのか動線を確認しておきましょう。
会社で仕事をしている時
会社は住宅などに比べると頑丈な建物の中にあると思いますので、倒壊というリスクは少し下がります。
そのためまずは落ち着いて行動をしてください。
ただしガラスが破損するリスクが高いですので、窓際にいるのであれば急いで窓から離れてください。
また、キャスターが付いている書類棚やロッカーなどは激しく動き回る可能性がありますので注意しましょう。
地震による揺れが収まったらオフィス内にある火の元を確認したりガスの漏れがないかをチェックして下さい。
その後エレベーターを使用せずに階段で避難してください。
万が一エレベーターに乗っている時に余震が来れば危険ですし、エレベーターそのものが止まってしまい身動き取れなくなってしまう可能性が高いです。
会社など非難する人数が多い場合には、事前にシェイクアウト訓練を行うなど全員での避難訓練もとても重要です。
地下鉄や地下街
地下にいるときに地震が発生すると考えただけでも息苦しくなりますし、パニックになりそうです。
しかし実は地下街というのはとても丈夫に作られていますので、出来る限り太い柱や壁に身を寄せるようにして様子を見てください。
地下街においては地震で崩れてしまうのが怖いのではなく火災が発生したり人がパニックに陥ってしまうことです。
万が一火災が発生しても冷静に消火活動を行い、避難をする時には煙を吸い込まないようにハンカチで口を塞いで壁を手でタッチしながら出口に進んでいきます。
地下でパニックになってしまうと非常に危険ですので慌てずに行動するというのがきわめて重要になります。
通勤や通学の電車の中で
通勤や通学に利用している電車の中で地震が発生した時にはまず電車は停車します。
電車は強い揺れを感知した時に緊急停車するようになっているからです。
座席に座っているのであれば低い姿勢を取って頭を鞄などでしっかりと守ってください。
立っているのであれば手すりや吊革をしっかりと握って転倒しないように気をつけましょう 停車した後は乗務員がすぐに指示を出してくれますのでその指示に従います。
係員の指示に従わず慌ててドアを開けて飛び出したりしないように気をつけてください。
大きな地震であれば高圧電線が断線してしまっている可能性もありますし慌てて飛び出し感電するリスクがあります。
車の運転をしている時
車の運転をしている時に揺れを感じたらハザードランプを点灯させて少しずつ速度を落としながら道路の左側に停車させます。
特に高速道路で地震が発生した場合にはハザードランプを点灯させてゆっくりと速度を落とすのが重要になります。
急に車を停めてしまったりハザードランプを点灯させるのを忘れてしまうと交通事故などの二次災害につながる可能性が高いからです。
停車したらエンジンを止めてカーラジオもしくはスマートフォンなどで災害情報を確認して情報を集めてください。
もしも余裕があるのであれば道路上ではなく近くの駐車場で広場に車を駐車させましょう。
駐車できる場所が通行禁止区域内や緊急交通路上なら、車のキーをつけたままにして避難してください。
そうすれば万が一車が邪魔になったとしても第三者が動かすことができます。
スーパーなどで買い物をしている時
スーパーマーケットや買い物をしている時に地震に遭ってしまうと、ガラス製品もたくさんありますし陳列されている店の商品がたくさん落下してきますので注意してください。
大型のスーパーやデパートなどであれば商品ができるだけ置かれていないエレベーターホールや太い柱の近くなどで頭を守りながら揺れが収まるのを待ちます。
揺れが収まったら係員の指示に従って非常口などから避難していきます。
スタジアムでの野球観戦やライブ中
スタジアムはとても頑丈で倒壊しにくい建物ではあるのですが、人が多いだけにパニックになった時怪我をするリスクが高くなります。
スタジアムで最も安全な場所は今座っている場所だと覚えておきましょう。
スタジアムですので頭上から何かが落ちてくるというリスクはあまり高くありませんので揺れが収まるのをじっと待ちます。
スタジアムの場合には係員がグラウンド内に誘導することもありますので、係員の指示に従って落ち着いて行動をしてください。
エスカレーターで
エスカレーターに乗っている時に地震が発生すると、エスカレーターが急に止まることもあります。
エスカレーターが急に止まると体がすぐに反応できずに転倒してしまい将棋倒しが起きてしまいます。
場合によってはエスカレーターの外に転落してしまう可能性もありますので高齢者や小さなお子さんが一緒にいる時にはすぐにしゃがんで転倒しないようにしてください。
また、普段から出来る限りエスカレーターのベルトをしっかりと握って乗るように心がけておきましょう。
エレベーターで
エレベーターで地震が発生した時に一番怖いのは閉じ込められてしまった時です。
エレベーターの中に閉じ込められてしまった時には慌てずに非常用ボタンを押しインターホンでエレベーターのサービス会社に助けを求めてください。
もしもインターホンも繋がらないような場合には、エレベーター内に表示されているサービス会社もしくは消防署に電話をしてください。
ただし地震が発生したときには同じように閉じ込められている人がたくさんいる可能性もありますのですぐに助けが来るとは限りません。
それでも落ち着いて待つというのがとても重要になります。
屋外で地震が発生したら?
屋外で地震が起きても落ちてくるものはないし大丈夫!と思わないでください。
屋外にも地震発生時に怪我の原因となるものはたくさんあります。
海水浴や釣りなど海のレジャーを楽しんでいる時
海水浴をしている時や釣りをしている時など、海のレジャーを楽しんでいる時に地震が発生したらすぐに津波のリスクを考えて海から離れてください。
そして海から離れたらできるだけ高台に避難しましょう。
小さな地震だからといって津波が発生しないのかと言えばそうではありませんし、あくまで体感として小さな地震だったとしても震源、震度によっては津波は発生します。
津波は繰り返し押し寄せてきますので勝手に判断をするのではなく警報が解除されるまで注意しておくようにしてください。
ハイキングやキャンプ、登山で山にいる時
山とひとくくりにしてもどのような形の山なのか、どのような地盤になっているのかなどによってリスクは全く違ってきます。
もしも川沿いにいるのであれば地震による土石流や落石が発生する可能性がありますのですぐに川から離れて尾根の方に上がるようにしましょう。
急な登山道にいるのなら滑落しないようにしゃがんで出来る限り大きな岩や木にしがみつくようにしてください。
揺れが収まったらしっかりと地図を確認しながら最も安全なルートで下山してください。
冷静だと思っていても人間というのは意外と冷静でいられないもので、安全なルートから外れてしまう可能性があります。
まだまだ余震が発生する可能性があるにも関わらず山の中で遭難してしまえばより身の危険が高まります。
岩手・宮城内陸地震では山そのものが激しく崩れたほど、地震のエネルギーは凄まじいということを忘れないでください。
商店街やオフィス街で
商店街やオフィス街というのは地震が発生したときとても危険な場所に変わります。
商店街やオフィス街には看板や窓ガラスがたくさんありますので地震が発生したと同時にそれらが落下してくる可能性が高いからです。
ガラスが直撃すれば大怪我は免れませんし、道に落ちて割れた場合にはガラスが四方八方に飛び散っていきます。
さらに自転車や車を運転している人がパニックになれば車道に出た途端に交通事故に巻き込まれてしまう可能性もあります。
外壁やタイル窓ガラスといったものが落ちてくる可能性がありますので出来る限り頑丈な建物の中に避難します。
絶対に車道に飛び出したりしてはいけません。
散歩をしている時
家の周りを散歩をしているときや歩いている時にも注意が必要です。
古いブロック塀などがある場合にはブロック塀が崩れて人が下敷きになってしまうという被害が出ていますのでブロック塀には近づかないようにしてください。
また自動販売機なども倒れてくる可能性がありますのでできるだけ広い場所に移動してじっと揺れが収まるのを待ってください。
ぼうちゃん